日常は「ちょうどいい」に支えられている。ちょうどいい味、ちょうどいい温度、ちょうどいい距離。ちょうどいいサイズ。ちょうどいい音量。ちょうどいい人。
ふだん褒められることの少ない「ちょうどいい」だけど、「ちょうどいい」って、すごい価値だと思う。
たとえば、ちょうどいいリーダーなんてのは、希少な価値だ。独断的にものすごいスピードとパワーでチームを引っ張るリーダーがいるとする。そんなリーダーについていく人は、そんなスピードについていけない、そんなに引っ張らないでよと思う。
逆にチームの自主性に委ねるようなリーダーの場合、リーダーの下につく人は、もっと引っ張ってほしい。なにか指示をくれと思う。
もし、あなたが「ちょうどいいリーダー」のもとにいるとしたら、石の上に石を積み上げる「ロック・バランシング」くらい、リーダーとあなたの関係性は奇跡的なバランスでできている。
「ちょうどいい」が価値ってのは、鼻毛なんかも同じだ。鼻毛が伸びて鼻の穴から飛び出すと笑いの対象になる。鼻毛が短くてウイルスが体内に侵入しやすく、いつも風邪をひいているとこれまた笑いの対象になる。
鼻の穴から飛び出すほど主張せず、身体を守る「ちょうどいい」鼻毛ってのは、ドラマの名脇役のような存在だ。よしよしと褒めてやりたい。鼻をほじくるときに、よしよしするとしようじゃありませんか。あっ、褒めると、伸びるかな?
今日も読んでくれて、ありがとうございます。
「ちょうどいい」よ、ありがとう。