PARTYのクリエイティブディレクター伊藤直樹さんが「デザインは一軒家を建てることと同じ」と話していた。
まずは、空いているいい土地を探す。探してみて、「ここの場所は空いてるぞ」とか、「ここのエリアはもうとられているな」と気がつく。デザインもいっしょ。「このデザインはまだやられていない」とか、「このデザインはずっと昔にやられている」となる。
どちらも、調べることが前提になる。
そして、空き地を利用するのか、またはすでに建っている家をリノベーションをするのかを決める。これは、0からつくりはじめるのか、10を100にする方法を考えるのかに似ている。
デザインはもうやりつくされている。21世紀は20世紀の空いているところを探すのだと言う。
この話につよくうなずいた。というのも最近、女性のハイヒールって足が痛そうだなあと思って、ヒールが着脱可能だったらいいのにと、手帳に「ヒールをつけても、ヒールをつけなくても歩ける靴」というアイデアをニヤニヤしながらメモしていた。このニヤニヤは女性の脚を想像してニヤニヤでなく、このアイデアはいいぞというニヤニヤだ。そんなことはどうでもいいか。
インターネットで調べてみると、すでに「Mime et moi shoes」というブランドが同じことを考えて、つくっていた。さっきまのニヤニヤはウソのように、即座に真顔に戻る。
「空いているいい土地を探す」。これって他のことでもそうだよね。新しい文章を書くにしても、新しい振り付けを考えるにしても、新しい料理を考えるにしても、過去を知っている必要があるね。マネをしないために、過去を学ぶんです。
今日も読んでくれて、ありがとうございます。
こんなような文も、過去に書かれているんだろうなあ。